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神社本庁とはどんな組織?

最終更新日 2024年4月25日 by degicame

「神社本庁について詳しく知りたい」
「神社本庁はどこにあるの?」
「神社に関する行事に興味がある」

神社本庁は、全国各地に80,000社ある神社を包括している宗教法人です。
伊勢神宮を本宗としており、内務省の外局として存在した神祇院が元になっています。
神祇院は1946年に廃止され、それを引き継ぐ形で神社本庁が設立されました。
包括している神社の管理や指導を行っており、日本の伝統文化を守り伝えることを目指しています。
そもそも神社は、日本人の暮らしに深く根付いている神道の祭祀の施設です。
神道を信仰していると感じていなくても、お正月になると初詣に行ったり子どもが生まれたらお宮参りや七五三などで神社を参詣する人も多いと思います。
山の頂の上にも小さな社があったり、近所にも神社があるなど規模が小さいものを含めると日本には10満社以上も存在するといわれています。

神社の基本的な役割を理解しておきたい

神道は日本古来の宗教

神道は日本古来の宗教です。
日本では昔から自然の物に神が宿ると考えられていました。
例えば山には山の神様がいますし、海には海の神様がいます。
木や岩、水などあらゆる自然に神が宿っており、それを祀るために社が設けられたのです。
それが神社で、神様の数が多いことから八百万の神々と呼ばれています。
昔の日本人にとって、自然は人々の暮らしに密接に関係するものでした。
太陽の光を浴びることで作物は成長し、米や野菜、果物といった自然の恵みになります。
雨が降らなくても作物は育つことができません。
その一方で、台風など自然が脅威となることもあります。
日照りが続くような場合には、雨ごいの儀式を行いました。
人の営みに多大な影響を与える自然を崇めることは、自然のことだったように感じられます。

全国の神社で行われているお祭りの意味

また、全国の神社で行われているお祭りも、元々は自然の恵みに感謝し神々にお礼を言ったり豊作を祈願したりする儀式でした。
日本の主食は米ですが、収穫を迎える秋になると収穫を感謝する儀式が行われていたのです。
神道は農耕文化が発展するのと共に、日本人の暮らしに根付いていきました。
自然の威力を神の力と考え、それを大切に祀ることで自然の和らげ恵みを与えてもらおうとしたと考えられます。
そのためキリスト教や仏教などの宗教のように開祖は存在しません。
自然に誕生した信仰で、縄文時代から弥生時代にかけて徐々に形成されていったといわれています。
また、日本では国や郷土のために尽力した人や祖先の霊なども神様として祀るようになりました。
奈良時代には仏教が伝来しましたが、お互いに影響を与えながら独自の進化を遂げています。

神社本庁が本宗とする伊勢神宮

それから神社本庁が本宗とする伊勢神宮は、全ての神社の上に立つ神社です。
本来はただ神宮という名前なのですが、その他の神宮と区別するために伊勢神宮と呼ばれています。
三重県の伊勢市にあり、お伊勢さん等とも呼ばれ親しまれてきました。
江戸時代には伊勢神宮に参詣するお伊勢参りが流行したこともあります。
伊勢神宮には、日本神話に主神として登場する天照大御神を祀った皇大神宮と豊受豊受大御神を祀る豊受大神宮の2つがあります。
天照大御神は、高天原を統べる主宰神であり、現在の皇室の祖とされています。
古事記や日本書紀にも登場します。

神社に関わる行事

神社に関わる行事は色々あり、人生の節目に行う儀式を幾つか挙げてみます。
まず、妊娠中に行う安産祈願があります。
地域によって訪れる時期は異なりますが、妊娠五か月目頃に安産を祈願してお参りする習わしです。
戌の日にお参りするのがいいと言われていますが、これは犬が多産として知られているからになります。
妊婦のお腹には腹帯といわれる木綿でできた布を巻きます。
腹帯には胎児を守る力があるとされ、胎児の霊魂を安定させるという意味も込められています。
それから子供の健やかな成長を願う儀式の一つに、七五三があります。
女の子は3歳と7歳の時に行い、男の子は5歳の時に行うのが一般的です。
これは髪置(かみおき)・袴着(はかまぎ)・帯解(おびとき)という儀式が元になっています。
11月15日に行うようになったのは、江戸時代からといわれます。
昔は今のように医療が発達していなかったので、子どもが亡くなることは決して珍しいことではありませんでした。
7つまでは神の内といわれるように、7歳までは神様にお任せするしかないと考えられていたのです。
そのため無事に育ってほしいとの願いから七五三のような儀式が行われるようになりました。
また、厄祓いを神社で受けたことがあるという人も多いと思います。
日本では災厄が多く降りかかる年齢があるとされ、それを厄年といいます。
男性と女性では厄年の年齢は異なります。
厄の前兆が現われる前の年を前厄といい、災いが最も降りかかりやすい年齢を本厄、厄の恐れが薄らぐ一年を後厄といいます。
そのため神社に参詣をし、厄祓いの儀式を受けることが多いです。

まとめ

様々な地方で風習として根付いており、新年に初詣に訪れた際に行う場合も多くあります。
昔はお正月に一つ年を取ると考えられていたので、お正月は厄祓いに最適なのです。