教育

林修先生が教える地名の由来

最終更新日 2024年11月21日 by degicame

林修先生がメディアを通じて教える地名の由来

東進ハイスクール所属の予備校講師、国語科(現代文)担当の林修氏。

授業中に言った「いつやるか? 今でしょ!」というセリフが予備校のCMに使われたことがきっかけで、知名度があがり、テレビ出演や書籍の出版などが増え、テレビ番組「林先生が驚く初耳学」でもその見識の広さがうなずける。
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その林先生がいろいろなメディアを通じて教えている地名の雑学あれこれをまとめてみました。

教えている地名の雑学あれこれ

その1「浅草(あさくさ)と浅草寺(せんそうじ)では、なぜ読み方が違うの?」
浅草(あさくさ)と読ませる説では、その昔、海辺に浅い草(短い草)が生い茂っていたからというもの。

浅草寺(せんそうじ)と読ませる説は、仏教は中国から来ているので、お寺の名前は基本的に音読みとなるからというもの。

もちろん、同じ漢字を使っていても、神社とお寺では読み方が違う場合もあります。
(秋葉寺(しゅうようじ)・秋葉(あきば)神社など)

その2「山手線は「やまのてせん」「やまてせん」どちらが正しいの?
正解は「やまのてせん」。

江戸城の西側が高台になっていたので「山の手」、東側は低地だったので「下町」と言っていました。

1885年に開業した鉄道が山の手を走っていたので「やまのてせん」といいましたが、戦後GHQによってロ-マ字読みで書かれた時に「YAMATE」と誤って表示されたため「やまてせん」と言う名残があります。

その3 有楽町の駅名
山手線(やまのてせん)の銀座の最寄り駅、文字通り「楽しいことがある」という意味ではありません。

織田信長の弟に「織田有楽斎」という茶人がいて、その屋敷が有楽町のあたりにあったからだそうです。

その4 目黒駅&目白駅の由来は?
「目黒駅」は目黒不動尊に因んで付けられました。同様に「目白駅」も目白不動尊にちなんでつけられました。

駅としては残っていませんが、他にも目赤・目青・目黄の各不動尊が江戸の町を守るために、江戸城の周りに作られていました。

その5 林先生もびっくり、日本の難解地名ランキングベスト10を紹介しましょう。

日本の難解地名ランキングベスト10

林先生なら、軽々読めてしまいそうですね。

1、重蘭窮(北海道釧路市)
読み方:ちぷらんけうし
北海道は、アイヌ語の地名が多くあるため、かなり読みにくいとされています。
当て字も多いようです。
まんなかの「らん」しか読めないの普通でしょうか。

2、於尋麻布(北海道羅臼町)
読み方:おたずねまっぷ
こちらもアイヌ語由来の地名。一度聞くと、まんがチックで忘れられない気がします。

3、老者舞(北海道釧路市)
読み方:おしゃまっぷ
こちらは、比較的、観光ガイドなどにも登場する地名なので、読みやすいかもしれません。

4、雲谷(青森県青森市)
読み方:もや
北海道の次は東北です。

5、女鹿(岩手県二戸郡一戸町)
読み方:めが
めじかさんという名前の方にお会いしたことがあります。

6、大垬(福島県矢祭町)
読み方:おおぬかり
「ぬかり」で変換してもこの漢字「垬」はでてきません。

7、局局(山形県酒田市)
読み方:つぼねつぼね
読もうと思えば読めないことはなさそうですが、「え?」という漢字がします。

8、木葉下町(茨城県水戸市)
読み方:あぼっけちょう
よいやく関東圏です。
アイヌ語由来の説もあるそうです。

9、県(栃木県足利市)
読み方:あがた
「県」にはこんな訓読みがあるのです。

10.黒保根町宿廻(群馬県桐生市)
読み方:くろほねちょうしゅくめぐり
読めないこともなさそうですが、長い地名です。

国内難解駅名ベスト5

そのほかにも、林先生のうんちくのなかに駅名もありましたので、国内難解駅名ベスト5ものせておきましょう。

1位「特牛=こっとい」(山口県下関市)
「とくうし」「とくぎゅう」としか読めませんね。大きな牝牛をこの地方で「コトイ」と呼ぶことからだそうです。

2位「及位=のぞき」(山形県真室川町)
修験者が「高い地位に及ぶ」ために、「高所で宙吊りになり崖の横穴を覗く」修行をしたから。語源を知れば、なるほどと思います。

3位「朝来=あっそ」(和歌山県上富田町)
兵庫県北部に位置する朝来(あさご)からの移民が開拓した土地に由来する説が有力です。

4位「晩生内=おそきない」(北海道浦臼町)
近くを流れる川がアイヌ語でオ・ショキ・ナイ(川尻が高くなっている川)と呼ばれていたからだそうです。

5位「上枝=ほずえ」(岐阜県高山市)
川上郷と三枝郷の2集落の合成地名で、旧村名でもあった。読み方は穂の先を意味する穂末にちなんだそうです。

と、地名や駅名などには知らないことが多くありますが、林先生のルーツを聞けば、「なるほど!」と納得できることも多いので、日本全国の地名や駅名、さらには人命などのルーツも、初耳学などで聞いてみたいものだなあと思います。

それにしても、これだけのウンチクの深い林先生に教わるチャンスのある受験生ってうらやましい限りです。

国語を教えているからこそ、日本の成り立ちや、日本の地理、ここに紹介したような地名や駅名、さらには人名といったことにまで知識が及んでいる、あたりまえさに脱帽してしまいます。