関井さんから学ぶカメラの構図
最終更新日 2024年12月27日 by degicame
被写体が美しければある程度美しい写真が撮れますが、カメラの使い方が上手いと素材の魅力を最大限に活かしたもっと良い写真が完成します。
明るさやコントラストなどポイントはたくさんありますが、初心者がこだわるべきなのは構図です。
きちんと意識すれば写真を見る人の視線を誘導する効果があり、与える印象を左右します。
関井圭一さんに学ぶ3分割構図とは
初心者でも手軽に導入しやすい3分割構図は縦と横にそれぞれ線を2本引きます。
この線は分割線、分割線が交差する場所を分割点と呼びます。
分割線の間隔が均等だと安定した雰囲気となり、雄大な自然を表現するのに適しています。
鎌倉好きの関井圭一さんの解説にあるように、雲や山など特徴的な被写体がそれぞれ分割線に乗るような場所が撮影スポットです。
少し角度を変えるだけで被写体の位置関係もズレてしまうので時間をかけてゆっくり見つけていきます。
分割線の間隔をあえて均等にしないで縦長、横長にすることで被写体のパターンが広がります。
人や動物にこの構図を使う時は、その視線の先をあえて空白にすると動きが出ます。
大きな建造物などダイナミックなイメージの被写体には対角構図が合っています。
対角線上に被写体が入るような構図で、臨場感や立体感、迫力などが強く出ます。
下から見上げる、あるいは上から見下ろす時にこの構図は取りやすいです。
斜めは不安感を煽ることもあり、アクティビティのスリル感を演出したい時にも有効です。
大きな物やスリルのある物以外に対角構図を使うならば、手前に被写体を置き対角線上にわざとボカした風景などを入れると奥行き感が出ます。
流れや女性らしさを表現できるのはS字構図です。
アルファベット構図の1つで、遠近感が分かりやすく艶っぽさも出るためモデルの撮影に使われることも多いです。
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二分割構図と日の丸構図について
女性以外には自動車が絶え間なく通行する道路を上から見た時や背の高さが異なる植物などが被写体になります。
朝と夜、静と動など対立する2つの要素を含む時は、シンプルな二分割構図です。
対立する2つの要素はどちらも主題となり得るのでどちらか1つに絞ることができません。
二分割構図は両方が主題として映るように上手く撮影する必要があり、初心者には少し難しいですが成功すれば存在感のある写真ができます。
朝と夜であったら朝が目立ちやすく、静と動だと動が目立ちやすい傾向にあります。
しかし目立つ方と目立たない方という構図を作ってしまうと二分割構図としてはあまり上手くないので普段目立たない方も引き立つような被写体を含んでいると良いです。
初心者の失敗で多い被写体をど真ん中に置くというのもちゃんとした名前があります。
日の丸構図といって、日の丸国旗で赤い部分に該当する場所に被写体が入ります。
花など周りに複数の被写体がある中で1つを選択する時は、周りをぼかすとダサさが無くなります。
月やラーメンなど輪郭が丸い物が日の丸構図に適しています。
シンプルかつインパクトのある写真ができますが、何も考えないでただど真ん中に配置したというだけでは拙いイメージを与えてしまいます。
物体を日の丸構図に当てはめても素人感が出てしまう人は、人物を撮影するのがおすすめです。
その人がカメラ目線をしてくれるだけでインパクトが断然大きくなります。
放射線構図やシンメトリー構図という方法もある
写真の奥に魅力的な被写体がある場合、放射構図が視線を上手く誘導してくれます。
奥側に向かって線が延びており、この1点を収束点と呼びます。
放射構図は奥行きを出したい自然や街並みを美しくします。
目線の高さに限らず、下から見え上げた大樹などもこれに当てはまります。
観光客の多い建造物を撮影すると、建造物の周りで写真を撮ったりウロウロしたりする人まで入ります。
これらをぼかすだけでは雰囲気のある写真にはなりません。
収束点を建造物にして視線を集中させることで、観光客まで写真を引き立てる材料にすることが可能です。
収束点を真ん中にして日の丸構図とコラボレーションさせる方法もあります。
物体と相性が良いのはシンメトリー構図とされ、躍動感はないもののどっしりと構えた風格のある写真になります。
カメラは構図の理論を知っていれば、感動的な写真が撮れる
動物や人間は大勢が集まっても左右対称にはなりません。
一方、人工的にデザインされた物や建造物などは左右対称になりやすく被写体を見つけやすいです。
水面に映る植物もシンメトリー構図と相性が良く、日常生活を見渡してみると上下あるいは左右に線を引いてみると同じ形をしているものは意外とあります。
意識しなければ見つからないポイントもあり、これも左右対称なんだと写真を見た人をハッとさせるのも楽しいです。
世の中にはたくさんの被写体がありますが、どれか1つ構図に当てはまるので試してみましょう。
中には同じ被写体で2種類以上も採用することができ、構図により甲乙つけがたい写真が完成することもあります。
まとめ
カメラによる表現は芸術的で個人のセンスが光るものですが、構図という理論を頭に入れておけばセンスが無くても感動的な写真を撮ることは可能です。