健康

炭酸泉の特特徴や効能について

最終更新日 2024年4月25日 by degicame

温泉について

最近、昔からある銭湯は少なくなってきましたが、その代わりに温泉のような場所がたくさんできています。

本当に温泉が出るところは観光地として以前から多くの人が訪れていますが、採掘しても温泉が出なかった市街地にもいつでも入ることができ、お風呂だけでなくマッサージをする店舗や岩盤浴ができる施設なども取り入れた大型の温浴施設が各地に造られ、地域の人たちに親しまれています。

温浴施設の中には、水風呂やジェット湯、薬草風呂、露天風呂、打たせ湯など趣向を凝らした種類のお風呂が取り入れられ、一度入ると様々なお風呂を楽しむことができます。

そんな中に炭酸泉が取り入れられているところがあります。

株式会社ジュテムの社長である谷尾和昭氏はこの炭酸泉について研究しているひとりです。

炭酸泉は二酸化炭素が溶け込んだお風呂で、日本では1リットルの湯に対し0.25g以上の炭酸が溶け込んだものと規定されています。

お風呂につかると細かい気泡が肌にたくさん付着し、炭酸のジュースの中に入っているようになります。

また通常の湯よりも2、3度高めに感じるので低めの湯温でもゆっくりとつかることができ、体の芯から温まるという効能があります。

人工的に作られたものと天然のものがあり、天然の場合ははじめから二酸化炭酸が含まれた状態で湧いています。

しかし二酸化炭素は湯音が高くなると抜けてしまったり、長居パイプで運ばれている間に振動で抜けてしまうという性質があります。

そのため温泉の多い日本でも、火山活動が激しく湯音が高いところが多いので、もとから二酸化炭素を含んだ温泉が、実際に温泉で使われていることは少ないのです。

人工的に作る方法とは?

人工的に作る場合は、湯に炭酸の粉末を混ぜたり機械で二酸化炭素を溶け込ませて作ります。

高温の湯にも大量の炭酸ガスを溶け込ませることができる特殊な機械ができているためほとんどの大型銭湯では機械を使って二酸化炭素を溶け込ませて作られています。

出典:谷尾和昭

1リットルあたり1gの高濃度の炭酸を溶け込ませてたものも医療機関や介護施設、温浴施設、フィットネスクラブなどでも使われていると谷尾和昭氏は語っています。

ヨーロッパ各地では天然の炭酸泉が多く湧き、古くからよく知られていて世界中の人に親しまれていましたが、19世紀後半になってから様々な効能についての研究がされ始め、治療施設やクアハウスなどで治療に利用されるようになりました。

日本では江戸時代末期に温泉医学が入ると同時に研究が行われるようになりましたが、日本には天然のものが少なく昭和初期にドイツで温泉医学を学んだ研究者によって見出されたものです。

炭酸泉に浸かると湯に溶け込んだ炭酸ガスが皮膚に素早く浸透し血管の平滑筋に働きかけて、平滑筋を弛緩させ血管を広げます。

低めの温度でゆっくりとつかることができるので体の芯から温まることができますが、血管を広げる働きもあるのでさらにその効果が高まります。

血流量が増え温まった血液が全身を巡るので入浴後も体が温かい状態が持続します。

血行がよくなると体内の老廃物や疲労物質を回収して排出してくれるので代謝が上がり、むくみが解消し、疲労回復にもつながります。

また炭酸が肌表面に付着する古い角質などの老廃物を除去する働きもあるので美容効果も高まったり、髪の毛にはキューティクル効果も望めます。

毛細血管を刺激することでアンチエイジング効果も期待されます。

炭酸浴をすると空腹感を解消することもできるので食欲を抑えることも期待できます。

さらに夜に入浴をすることでリラックスし眠気も感じやすくなるのでよい睡眠を導入することもできます。

自宅で炭酸泉を作る方法について

しかし血液中に二酸化炭素が増えるので酸欠状態になります。

健康な方なら支障はなく体をしっかりと温めるために20分から30分の入浴が推奨されていますが、運動のやりすぎや食事制限をしすぎている場合、普段から貧血気味の人が酸欠状態になるとめまいや立ち眩みが起こることもあるので、あまり長時間の入浴は控えて長くても15分位で切り上げるようにします。

これらの効能がありますが、同じように炭酸が入っていても一般に飲料として飲まれる炭酸水とは違いがあるのです。

それは炭酸泉は湯に二酸化炭素が溶け込んだものというもの細かい気泡が立ちますが、炭酸水は水に二酸化炭素を混ぜているだけなので炭酸水の気泡が大きいため皮膚に吸収されるということはないので、炭酸水でお風呂を作っても同じような効能を得ることができないのです。

だから自宅で炭酸泉を作る時は炭酸水を混ぜるのではなく、食品グレード以上の重曹とクエン酸を使って作ると谷尾和昭氏は自身のサイトで公表してます。

湯音は高くなると溶けにくくなるので35度から38度に設定して作るようにします。

クエン酸と重曹の量は1対1.3の割合です。

入浴する直前にクエン酸300gと重曹を390g入れて素早く混ぜてすぐに入浴をするようにします。

その湯は少しぬるぬるしますがそれが肌を包み込み皮脂汚れや浴槽の汚れを浮かせてくれます。

作った後は10分間ぐらいしか気泡が続かないので、気泡や効能を楽しむには作る直前に作ってすぐに入ることが大切です。