さて、今回のデジカメ写真こぼれ話は、海外でのデジカメ一眼レフを使った
スナップについて書いてみたいと思います。
前回のタイ東北部の取材では、治安のことを心配して、コンパクトタイプのデジカメを
使ったので、スナップショットを撮影するのに、さほど苦労は要りませんでした。
しかし、今回は治安の状態が非常に安全であると確認できたので、
私はデジタル一眼レフを持ち込んで撮影を行っていました。
ところが、デジカメ一眼レフを使って撮影していると、被写体になっている人々の
反応が、少し違っていることに気が付きました。
この写真は、フリーマーケットで子犬を売っているところを撮影したのですが、
撮影している私に気がつくと、ショップの人は、そそくさと犬をケージに
入れ始めたのです。
また、普通に通行している人を撮影した写真も、人々は怪訝そうな顔をして、
こちらを見ています。最初はなぜだかわからなかったのですが、
現地の知人にその話をすると、デジカメ一眼レフというのは、この地域では
非常に珍しいもので、私のような外国人(そう、現地では、当然ながら私は外国人
なのです)が大きなカメラを抱えていると、何かの調査ではないかと、
人々は一瞬緊張するのだそうです。
もちろん、お世話になっている人を撮影するときなどは問題ないのですが、
(現地の知人は私がカメラマンだということをよく知っているので)その家族の
人も当然私の職業などを知っています。だからさほどの問題はないのですが、
私のことを知らない人たちは、非常にある種の威圧感を感じているらしいのです。
彼らにとって、一眼レフとは、正装し、きちんと姿勢を正して写るもので、
日常をありのままにスナップするという考えは、あまりないのだそうです。
そこで、私は、小型のコンパクトカメラでスナップを押し通すことに決め、その後の
スナップショットは、すべてコンパクトデジカメで撮影しています。
すると非常に小型で、目立たないカメラなので、人々は自然な笑顔や、普通の日常の
ありのままを撮らせてくれるのです。
上の写真はマーケットで魚を売っている人をすばやくスナップしたものです。
重装備のカメラマンベストを脱いで、ごく普通のジーンズにTシャツといういでたちで、
愛用のキャノンIXY1000を使って撮影しました。
別項のIXYデジタルの項でも書きましたが、このコンパクトデジカメは、
私にとって、以前フィルムでスナップする時に使っていたコンタックスG2に
匹敵するスナップショットカメラで、ごく普通の人々の日常を、
ごく普通にスナップしたい私にとっては、いまや、視神経の延長といっていいくらい、
体になじんだものです。
また、愛器自慢ではないのですが、少々暗い光線状態のときでも、AUTO-HI-ISOモードを
使うと、ストロボなしで、かなり暗い光線状態のときでも撮影が可能で、
マーケットで買い物を楽しむ人たちの、生き生きとした様子を、ありのままに撮影できて、
非常に重宝しました。
上の写真は、夕方のフリーマーケットで、フルーツジュースを買い求めるタイの若い
女性です。お店の人も、ジュースを買っている人たちも、カメラをまったく意識せず、
非常に自然に写っています。
私はこういう、いろいろな人のありのままの生活の姿を捉えるスナップショットが
一番好きですので、高性能のコンパクト一眼レフは、手放せそうにないですね。
もちろん、コンパクトデジタルカメラの短所の、超望遠が使えない、マクロが苦手、
背景をぼかしたショットが撮りにくいなどの物理的な限界はありますが、限界の枠内で
撮影する分には、非常に便利です。