この項では、風景撮影などで、よく使われる、PLフィルターについて、書かせていただき
ます。PLフィルターは、もともとは、空気中の偏光などを取り除くためのフィルターで、
空気中の乱反射を取り除き、色をより鮮やかに写すために好んで使われるものです。
しかし、うまく使えば効果的な反面、使いすぎると、べたっとした写真になるので、私個
人は使用頻度が非常に低いです。
次の項で太陽の位置と、写真の写り方について、詳しく書かせていただきますが、PLふぉ
ルターも、太陽との位置関係によって、効果の出方が違ってきます。
次の三枚の写真を参照してください。
一番上から、PLを使わないもの、PLを軽く使ったもの、PLを深く使ったものの
3種類です。3枚とも太陽を背にした状態(順光)で撮影しています。
PLの効きは、太陽との位置関係によって変わってきます。一般には太陽から90度の位置
で最大の効きが得られるといいますが、光のコンディションもありますので、大雑把に、
太陽を背にしたときが、一番の効果があると、ごく大雑把に考えていいと、私個人は思い
ます。
問題は、かけ方です。確かに、空気中の乱反射を取り除くために、空の色などは
濃くなるのですが、かけすぎると、かえって、べたっとした平坦な印象を与えたり、
空がどす黒く見えたりなどの弊害もあります。
また、ものの質感は、反射によってでてくるのですが、その反射がなくなると、ものの
質感が失われることもあるということを、知っていてください。
私個人の話で、恐縮ですが、私は、PLフィルターはあまり使わない方です。
ショーウインドーなどの撮影で、ガラスに無用なものが映りこんでいるときに、
それを消すために使います。
また、広角レンズを使ったときに、太陽との位置によって、かかりのきつい部分と
弱い部分ができて、空にムラがでるというのも理由の一つです。
パソコンのレタッチ(レタッチの項で詳しく説明します)と同様に、色の刺激は
強烈ですので、ついつい使いがちになるかもしれませんが、使いすぎの一歩手前や、
一見自然に見えるけど実は・・・という使い方のほうが、私は効果的な気がします。
PLフィルターも2種類あります。オートフォーカスのカメラには、円偏光フィルターを
使用しないと、オートフォーカスが働かなくなりますので注意してください。
マニュアルフォーカスのレンズであれば、通常のPLでも十分いけます。
もう一点、PLフィルターは、紫外線で劣化します。劣化すると、効果が薄れますので
気をつけてください。劣化したものは、フィルター本体の色が薄くなってきているので、
新品と比べると直ぐにわかるのですが、使うのであれば定期的に新品と交換することを
お勧めします。
ちなみに下の写真は、フィルムで撮影したものですが、空にムラがでているのがわかると
思います。こういう状態になるのです。
明るい方向に太陽がありますね。記録写真としては良いのですが、本当に作品として
撮る場合は、太陽がベストの位置に来るまで待つしかありませんね。